2021年夏緊急提言に向けた「困窮世帯調査」のご報告
生活に困窮している家庭にとって、昨年から長引くコロナウイルスと夏休みの影響は非常に深刻で、子どもの成長や健康に取り返しのつかない被害が出る可能性があります。
そこで、2021年夏に困窮子育て家庭を対象とした臨時給付金を早急に支給いただくことが必要と考え、キッズドアでは2021年6月末に以下の緊急WEBアンケート調査を実施しましたので、結果をご報告いたします。
1. アンケート概要(目的、調査対象・期間)
コロナ禍の影響長期化による課題、及び、子どもの夏季休暇を原因とする、食事・子どもの居場所・子どもの学習・子どものケア等について家庭が抱える不安、課題等の実態把握を行う。
なお、これまでの調査で把握してきた基礎的設問はモニタリングのため継続実施し、コロナ禍により収入変化を受けやすい職種・就業形態、これまでの給付金等の課題を把握するための新規設問を追加。
対象:ファミリーサポート事業登録の困窮世帯(高校生までの子どもを持つ世帯、約2400件)
期間:2021年6月26日~7月3日(約1週間)
回答数:1469件(回収率約60%)
2. 調査まとめと提言
・年収200万円未満の家庭が6割を超えており、2021年はさらに減収する見込み。貯蓄額が10万円未満の家庭も半数を超えており、生活が極めて不安定な状況に置かれている。
・2021年度も収入が減少しそうという家庭が7割となり、困難な状況の継続や深刻化が予測される。
・二人親家庭も、一人親家庭と同様に困窮し、子育て環境、健康等に大きな課題を抱えている。
・食事の質や量が悪化。子どもの成長に取り返しのつかない影響が出ている可能性がある。
・夏休みで給食がなくなることへの不安が大きい。給食が支えていたぎりぎりの食生活が夏休みに崩壊する可能性がある。
・コロナウイルスを原因とした休校等の影響で、子どもの学習環境も悪化。子どもの進路や将来に深刻な影響が出ることに大きな不安の声が寄せられている。
・コロナウイルスを原因とした生活環境の変化等により、保護者の心身の健康状態にも大きな影響が出始めている。
今家庭が最も求める支援は、生活と生命を支えるための速やかな現金給付です。
調査の全文ダウンロードはこちらから