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ごはん応援プロジェクトレポート!「フードバンクつばめ 」
キッズドアでは、「食」で子どもを支える活動のための「ごはん応援プロジェクト」を行っています。
本プロジェクトの支援対象はひとり親家庭をはじめとした要支援世帯のこども等であり、こども食堂等を実施する団体に対する助成事業です。
2025年度、全国から多数のご応募をいただきました。プロジェクトに参加されたきっかけや日頃の活動について一部団体をレポートします。
今回は、新潟県で活動されている特定非営利活動法人フードバンクつばめ様をご紹介いたします。
以下、同法人の理事長・青柳様より伺ったお話をレポート形式でお届けします。
【団体概要】
団体名:特定非営利活動法人フードバンクつばめ
代表者:青柳修次
HP:https://foodbank-tsubame.org/about
所在地:
【特定非営利活動法人 フードバンクつばめ】新潟県燕市小池4852番地5 Aoyoshi Renovation Studio内
【仲町拠点】燕市仲町3-10-1
※今回のインタビューは仲町拠点で行ったインタビューを元に作成している記事になります。
活動内容:
県内初のコミュニティフリッジ(詳細は後述)をはじめ、フードパントリー、地域食堂、子ども食堂など食の支援を行う。
また仲町拠点の1階には多くの本や漫画、ピアノやゲーム、駄菓子屋などがあり自由に過ごせる居場所として沢山の子どもたちに利用されている。拠点の2階には無料塾つばめ寺子屋が開塾、3階はつばめ卓球教室にスペースを提供するなど地域の子どもたちの「秘密基地」や「居場所」になっている。

地域の子どもたちに「居場所」と「食」を届ける──個人の想いから始まった支援活動
活動のきっかけは新型コロナウイルスの影響で仕事を失った母親が食支援を受けている姿を目にしたことです。地域にはフードバンクが存在せず、支援を必要とする家庭が多いことを知ったとき、何かしなければという強い思いが芽生えました。さらに、新潟県の自殺率が全国で最も高いという事実にも衝撃を受け、市民生活の安定、そして生きづらさを抱える子どもへ学習や体験活動の機会を提供することで誰もが安心して暮らせる共生社会の実現を目指して地域の子どもたちのために行動を起こすことを決めました。
当時、ロータリークラブの会長を務めていたこともあり、社会貢献について考える機会が多くありました。クラブ内で子ども支援の取り組みを提案しましたが、当時はなかなか賛同を得ることができず、個人での活動を決意しました。
まずは2021年8月自身が代表を務める会社にて、フードパントリーの活動を開始しました。パントリーの開催とともに「ママカフェ」も実施。コーヒーやお菓子を無料で提供し、小さな子どもたちはボランティアスタッフと手作りおもちゃでゲームをしたりして遊んでいました。
その後2021年9月に団体を設立し、2022年7月には、シャッター通りとなっていた商店街に空き店舗を借り、フルリノベーションを実施。子どもたちの居場所とコミュニティフリッジによる活動を本格的にスタートしました。資金はすべて個人と会社の資金を活用しています。
最初から計画を立てて始めたわけではなく、「地域に必要なものは何か」を考えながら手探りで進めてきました。試行錯誤を重ねながら、2023年11月には正式オープンを迎えることができました。
子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供し、食を通じて心と体の健康を支える──そんな思いを込めて、今も地域の方々に社会貢献活動への参加を呼びかけながら、活動を続けています。

地域の冷蔵庫がつなぐ支援の輪――コミュニティフリッジの取り組み
物価高騰や生活環境の変化により、日々の食事に困難を抱える家庭が増えています。そんな中、全国で少しずつ広がりを見せているのが「コミュニティフリッジ」という仕組みです。コミュニティフリッジは支援が必要なご家庭が、時間や人目を気にせず活用することができます。
現在、全国には22か所のコミュニティフリッジが設置されており、フードバンクつばめが運営する仲町拠点では、約700世帯が登録しています(※2025年9月現在)。利用者の約9割がシングルマザーで、生活保護や児童扶養手当を受給している家庭が多く、生活に困窮する方々が対象です。コミュニティフリッジの登録時には、利用者の生活状況を記入してもらっていますが、養育費が支払われていないご家庭がほとんどで、食べ盛りの子どもがいても十分な食事を用意できないという声が数多く寄せられています。
フードバンクつばめのコミュニティフリッジは新潟県全域の18歳未満の子供がいる生活に困窮する世帯を対象としており、新潟市からの利用が約40%、三条市が20%、燕市が22%、その他地域18%と広域にわたり、2時間かけて訪れる方もいるほどです。
登録者はスマートフォンにBluetoothの鍵をインストールすることで、24時間いつでもコミュニティフリッジを利用することができます。1世帯につき月2回までの利用が可能で、冷蔵庫には食品や日用品が補充され、必要なものを自由に持ち帰ることができます。
担当者の鈴木さんは「食品の賞味期限管理や物量を考えながら補充を行うことが大変ではありますが、利用者と直接顔を合わせる機会は少ないものの、冷蔵庫の補充時に短い会話が生まれることもあり、地域とのつながりを感じる瞬間でもあります。」とお話してくださいました。

「支援の先にある未来を信じて」――理事長の想いと展望
子どもの貧困問題に取り組むためには、まず政治がしっかりと機能し、制度が整備されていることが大前提です。しかし、制度の隙間に落ちてしまう子どもたちがいるのも現実であり、そうした子どもたちを支えるのがNPOの役割です。すべてを善意だけで支えようとするには限界があります。
制度を作る立場の方々には、ぜひ現場に足を運び、実際の状況を知っていただきたいと思います。私たちの活動は、行政からの支援があったから始めたのではなく、地域にとって本当に必要だと感じたからこそ立ち上げました。その思いに共感してくださった企業は現在約37社にのぼります。活動が地域にとって有益だと感じていただければ、自然と応援の輪が広がっていくと信じています。
私たちが目指しているのは、活動に共感してくださった方々から、黙っていても寄付が集まるような仕組みです。そして、活動や資金が安定した暁には、次の世代へとバトンを渡していきたいと考えています。

【ごはん応援インタビュー記事】
#09 ごはん応援プロジェクトレポート!「アキバコ」
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