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ごはん応援プロジェクトレポート!「アキバコ」
キッズドアでは、「食」でこどもを支える活動のための「ごはん応援プロジェクト」を行っています。
本プロジェクトは、ひとり親家庭など支援を必要とする世帯のこどもを対象に、こども食堂などを運営する団体への助成を行うものです。
2025年度は関東甲信越地域から多数のご応募をいただきました。
今回は、長野県で活動されている「一般社団法人アキバコ」様の取り組みについて、鎌倉様にお話を伺いました。
【団体概要】
団体名:一般社団法人アキバコ
代表者:鎌倉美恵子
HP:
https://peraichi.com/landing_pages/view/akibako721
https://www.instagram.com/aki.bako/
所在地:長野県須坂市塩川336−3
活動内容:2021年に子供の居場所を作るために設立し、夏休みこども託児を開始しました。
2023年にはフリースクール結を開校し、2024年には長野県フリースクール認証制度にて承認され、フリースクール開校日にはこども食堂を開催するようになりました。
2025年からはフリースクール結で、長野県在住のひとり親家庭や生活にお困りの家庭向けこども食堂として、こどもカフェ「こどもごはん結び」を開催しています。
また別途、運営するシェアハウスにてひとり親世帯、困窮世帯、DV被害者の受け入れも始めております。
地域おこし協力隊を機に須坂市へ移住
今から6年前に地域おこし協力隊として須坂市に移住し、空き家を活用したこどもの居場所づくりを始めました。当時、市内にはフリースクールやこどもの居場所が全くなく、学童に行きたがらないこどもを持つひとり親の相談をきっかけに、誰でも来られるコミュニティスペースを開放しました。お弁当持参で自由に過ごせる場として始まり、翌年には夏休み限定の託児、さらに冬休みの託児へと活動を拡大しました。
わたしたちアキバコは、空き家を活用してこどもの居場所作りをしたり、空き家を使って何かしたい方のお手伝いをしています。放っておけば社会のお荷物になってしまう空き家を「無限の可能性を秘めたアキバコ」になぞらえ、地域をこどもから高齢者まで誰もがワクワクするような場所にしていきたいと考えています。
活動開始当初は活動費が不足から補助金申請などを行い、その後団体として活動を継続するために一般社団法人アキバコを設立しました。
地域おこし協力隊の任期終了後はフリースクール結を週3回開設し、昨年には県からフリースクールとしての認証を取得するに至りました。
現在はフリースクール、子ども食堂、女性支援、DV被害者への住宅提供など、多様な居場所づくりを展開しています。活動は「空き家を活用し、地域に居場所を提供する」ことを軸に、地域住民の協力でここまで広がってきました。

困りごとの要望に応えていったら今の形になっていました
特徴的なのは、計画的に進めてきたというよりも、相談や要望に応じて柔軟に対応してきた結果が今の形になっている点です。
振り返ると、地域おこし協力隊では気付かなかった課題などは、移住して信頼関係が深くなり地域の方おひとりおひとりの声に耳を傾けることができたからこそ今の形があるのだろうなと感じています。
DV被害で家を出たい女性にシェアハウスを提供したり、短期滞在を支援するなど、ニーズに合わせて空き家を活用してきています。こうした取り組みが口コミで広がり、相談件数が増加するとともに、物件オーナーから安価で貸していただけるケースも増えてきました。ただし、空き家はそのまま活用できるというわけではなくある程度の改修は必要となるため改修費用は課題で、できるところはDIYをしています。また子どもたちと壁塗りをしていくと自分たちの手で作っていく喜びを共に感じ、出来上がりが楽しみになります。こうした工夫をして最低限の設備工事のみ専門業者に依頼をしています。

行政や地域とのつながりは強い一方課題も
行政や支援機関との連携も重要です。
人権交流センターや子育て支援センターからは、住居やレスパイト希望の相談が寄せられます。須坂市には養護施設がなくショートステイが難しいため、困っている家庭の育児と時間に追われている保護者からは、半日でもこどもを預けたいというニーズが高い状況です。
そのような背景から市役所や学校、親の会とも密に情報共有を行うことで、比較的良好な関係を築いています。
ただし、須坂市にはこどもの居場所やフリースクールの一覧がなく、情報が散在している点は課題です。長野市にはそのような一覧があるので、須坂市でも同様の仕組みができることを望んでいます。
このように須坂市は狭く横のつながりは強いものの公式なネットワークは未整備なため、活動は地域の顔の見える関係性に支えられています。
今後は情報発信やネットワーク化が求められますが、それでも「困っている人を今すぐに助けたい」という想いで「自分たちの居場所は自分で作る」という理念のもと、空き家を活用した柔軟な支援がここまで広がってきたことは地域のみなさんの協力があってできてきたことだと思っています。

今後は地方移住の受け入れネットワークを構築したい
都会でのひとり親子育ては、電気・水道が止まるほどの深刻な貧困や精神的な追い詰めを招きやすく、仕事探しもスキルがなければ非常に厳しい現実があります。
一方、須坂市に移住して感じたのは、生活費の安さや保育園の入りやすさ、そして「お金はなくても米はあげられる」という助け合い文化です。農業や季節労働など、子育てに理解ある柔軟な働き方も可能だということに気づきました。
こうした経験から今後は、都会で困窮するひとり親家庭に「地方移住」という選択肢を広げたいと考えています。農業などの働き口を事前に確保し、地域と連携して受け入れ体制を整える仕組みを作りたいです。行政情報だけでなく、学校や病院などのリアルな地域情報も提供し、安心感を高めていけたらと思っています。
将来的には、子育て世帯が安心して移住できる地方移住ネットワークを構築し、誰もが「もっと早く移住すればよかった」と思える環境を整えたいと思っています。

【ごはん応援インタビュー記事】
#09 ごはん応援プロジェクトレポート!「アキバコ」
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