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【スタッフの声】不登校の子どもたちを支援する

<子どもたちを支援する>

 

不登校支援「キッズ・ポート」

不登校支援事業を行う「キッズ・ポート」では、学校に登校できない児童に対して、安心して過ごせる居場所や学校に代わるまなびの場を提供しています。まなびの場っていうざっくりとした言葉なんですけれども、まずは集中して何かをする時間を大切にするという意味で、必ずしも教科の勉強じゃなくてもOKとしています。「居場所の支援」と「ひとりひとりに合わせたまなびの支援」、そして「体験活動の提供」が主な支援内容です。

「まなび」の場を大切にする

開室する10時に来所するとまず「学習・集中タイム」になります。これは子どもたちが机に座って集中して「何か」に取り組む時間です。例えば国語とか数学とかじゃなくてもいい。「何か」に集中して取り組もうという時間を作っております。これがさきほどの「まなび」につながるものです。

学校に通っていない子どもたちは、座って「何かやろう」という時間が、1日の中でほとんど無い場合が多いです。学習習慣ももちろんそうなんですけども、集中力をつけていきたいということでこういう時間を作っております。

外に出て体を動かす意味

それが終わったら運動・アクティブタイム。生活習慣が乱れていて昼夜逆転している子どもたちが多いです。理由の多くは、全然疲れていないから夜に寝られない。ここで体を動かす機会を作り、少しでも質の良い睡眠につなげてもらうことで、生活習慣を戻していくことにも協力してもらっています。

運動が苦手だとか、体を動かすのはちょっと…という生徒も多いんですけども、その場合は「じゃあ買い物に行こうよ」とか「外で散歩してダラダラ過ごそうよ」などと提案しています。外に出ると気持ちが開けるのか、いつもは話せないような「実は学校でこういうことがあって…」という話をしてくれることもあります。そういう意味でも一緒に外に出て体を動かす時間は大事かなと思っています。

コミュニケーションから「まなぶ」

昼食を食べて午後からはリラックス・コミュニケーションタイムという時間です。例えば、みんなでボードゲームなどをして過ごしています。人とコミュニケーション取るのは…という子は絵を描いたりだとか、楽器のキーボードを弾いたりして、好きにリラックスして過ごせる時間にしています。

人とコミュニケーションを取る頻度が少ない生徒が多いので、例えば言葉がうまく出てこなくて涙が出てきたりとか、逆に強く言い過ぎてしまうこともあるんですけども、それも一つの経験です。うまくいかない時はスタッフがこういうことを言いたいのかな、と要約してみたり、気持ちを書き出してもらったり、といったことも行っています。

キッズ・ポートが大切にしていること

キッズ・ポートでは、子どもたちが社会と関わる第1歩目になることを大切にしています。学校は規律が厳しかったり、ちゃんとこの時間に来なさい、この時間は何をしなさい、としっかり決まってしまっているところです。もちろんこれも大事なことですが、ちょっとそれはハードルが高すぎる、という子たちもいる。

じゃあこういった子達が日中に何をしようってなった時に、第1歩目として選んでもらえる場所になりたいなと思っています。最初は引きこもりだったり、もう何ヶ月も外に出てません、という子もいる中で、ここだったら行ってもいいかなって思えるような場所になるように努めています。

それから、子どもが抱えている様々な課題に寄り添うこと。家庭環境の問題だとか、発達障害を持っていたりだとか、ちょっとこだわりが強かったりだとか、そういう課題を解決するわけではなくて、じゃあこれはこうすればいいよというわけではなくて、「これを一緒に考えよう」っていうスタンスを大切にしています。

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