お知らせ
【開催報告】ゼロからはじめる子ども向け学習支援 ~地元団体の研修参加報告や活動から学ぼう!~ in 沖縄
キッズドアでは、2021年3月から三菱商事株式会社様のご支援を受け、生活困窮家庭の子どもへの支援に関心のある団体向けに「学習支援者スキルアップ研修」を実施してきました。
この度、沖縄エリアの学習支援者スキルアップ研修の成果報告会として、本イベントを沖縄県那覇市で開催しました。
本イベントでは、「学習支援者スキルアップ研修 in 沖縄」参加団体から2団体の代表の方にご登壇いただき、研修受講後1年間の学習支援活動をはじめ、団体としての様々な取り組みや研修の成果をお伝えしていただきました。
1団体目、沖縄県の困窮者に対する生活支援、子育て支援等の事業を行っている「特定非営利活動法人 困窮者支援ネットワーク」の若園篤利さまにご登壇いただきました。
「およそ1/3が困窮家庭と言われている沖縄では、ネットワークづくりが必要で、子どもの支援を行なう団体をサポートする団体をいかに構築していくかが大切になっています。特に資金面で苦労し、やりたいことがやれないという相談も受けることが多い。小さな組織で一生懸命やっている姿を見ると頭が下がる思いです。いま伴走支援をしている団体がしっかりと自立するようにサポートをしています。未来の沖縄のために何ができるのか?という問いかけを持ちながら活動を続けていきます。」と、団体同士をつなぐプラットフォームの重要さ、そして沖縄の子ども達への思いをお話してくださいました。
2団体目、沖縄県沖縄市で学習支援をやられている「一般社団法人くじら寺子屋」の山下千裕さまにご登壇いただきました。
「ある子に、”僕のお母さんが僕のために1,000円(学習支援利用料)を払うと思っているの?”と言われたことをきっかけに、沖縄市の補助金を申請し、完全無料という形でくじら寺子屋を設立しました。子どもへの学習支援やおやつ提供を行うその裏で、大事なテーマにしているのは、お母さんの笑顔が増えると、子どもが元気になるということです。ここで宿題を終わらせられたら、お母さんに怒られない自分でいられるし、学校にも自信を持って行けるし、子ども達はやっぱりそういう自分が好きなんです。」と、設立の経緯や、くじら寺子屋で目指している子どもの見守り方についてご紹介くださいました。
会の後半では、沖縄県で子どもの支援活動等をしている4団体のみなさま、そしてキッズドア職員の上野を加え、「ネットワーク構築とその継続について」というテーマでクロストークを行いました。
居場所などを運営している人達がつながりを求めているということ、各エリアで頑張っている団体を応援することで他の地域にもよい居場所ができるという考え方を持つこと、自分一人では難しい時に誰かに声をかければなんとか助けてもらえるという環境があることなど、お互いを励まし合い、協力しあっている様子がよく伝わってくる、ネットワーク構築のお手本のような素晴らしい学びの時間となりました。
*クロストークご登壇者のご紹介*
・那覇市社会福祉協議会 浦崎直己 氏
・NPO法人シンコペーション 池原千佳子 氏
・一般社団法人宜野湾子どもゲンキ食堂 又吉茂 氏
・琉球大学 人文社会学部 学部長 本村真 氏
今回のイベントを通じて子どもの学習支援への関心が深まり、地域に応援者が増えることを願って、これからも日本全国で活動を続けておられる団体のみなさまと共に、困難な環境に生きる子どもたちを少しでもサポートできるよう微力を尽くしてまいります。
なお、次回の「学習支援者スキルアップ研修 成果報告会」は、中部・北信越エリアで活動を続けておられる団体のみなさまにご登壇いただき、9月29日(金)に開催する予定ですのでご参加いただければ幸いです。
詳細が決まり次第お知らせさせていただきます。
〇特定非営利活動法人 困窮者支援ネットワーク
https://www.konkyusyashien.com/
写真:「困窮者支援ネットワーク」若園さま
〇一般社団法人くじら寺子屋
https://sites.google.com/view/kujiraterakoya/
写真:「くじら寺子屋」の山下さま
〇クロストークご登壇者さま
写真:
(後列・左)那覇市社会福祉協議会 浦崎直己さま
(後列・左から二番目)NPO法人シンコペーション 池原千佳子さま
(後列・中央)一般社団法人宜野湾子どもゲンキ食堂 又吉茂さま
(後列・右)琉球大学 人文社会学部 学部長 本村真さま