スタッフレポート

不登校

子どもと友達のような 存在になれるように 安心して、楽しんで、関係を築く

2022年4月から新卒職員としてキッズドアに入職したM.Aです。わたしは、東京都足立区にある不登校対策支援「キッズポートあやせ」(対象:小学高学年~中学生、定員:20人)と居場所学習支援「キッズリビングあやせ」(対象:中学生~高校生、定員:60人)に携わっています。それぞれ同じ場所で午前中に「キッズポートあやせ」、15:00頃から「キッズリビングあやせ」を開催しています。

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「キッズポートあやせ」は不登校対策支援を行っており、まずは子どもたちが「ここなら来てもいい」と思えるような関係づくりをしています。ボードゲームやカードゲームなどでコミュニケーションをとり、安心できる場所と思ってもらうように時間を費やします。楽しいと思えるリラックス空間を作っています。
 
「キッズリビングあやせ」には学校に通えているものの、勉強についていけない、塾に通えない等いくつかの課題を持っている子どもがいます。子どもの様子を見ながら、勉強を進めるようにします。その日その日によって変わるので、観察力は重要です。スモールステップを歩むようにできる問題から始めて、勉強の楽しさを感じられるようにしています。
 
それぞれに様々な子どもたちが来ます。勉強ができないことが同じでも、できない背景は一人ひとり違います。その背景を知り、子どもの気持ちを感じ取り、子どもと一緒に進めていきます。勉強が嫌いな子どもには、抵抗をなくすようにしていますし、勉強ができる子どもには、学習レベルが高まるようにアプローチしています。それぞれ子どもの様子を見ながらサポートをし、最終的に目指すこととしては、高校や大学などへの進学としています。進学することが絶対にいいと断言できませんが、将来の可能性も広がりますし、新しい出会いがあることは確かです。

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日々忙しく疲れを感じることもありますが、いざ子どもが来る時間になっても来ない時は「今日はどうして来ないのだろう…」と子どもを求めていることに気づき、今の仕事が好きだと感じる瞬間です。
たくさんの子どもが来ますが、勉強嫌い、学校嫌いなことが多いです。小学校から学習についていけず、勉強嫌いになってしまうケースが多いように感じます。そうなると勉強自体を避けるようになり、友達とも良い関係が築けず、置いてけぼりのような状態になってしまいます。
 
ある子どもは、教科書をきれいに使いたいため、記入することや折り曲げたりすることもしたくないなどこだわりが強く、ちょっとした声掛けで固まってしまいます。そのような特徴を持っている中、ルービックキューブがとても得意で、すぐに6面をそろえることもできますし、模様もつくったりと高い能力を持っているところもあります。数学は好きですが、英語は絶対にしたくないと言っています。得意なところを伸ばし、苦手なところは基本的な部分だけでも理解してもらえればいいかなと考えています。
 
ファーストコンタクトを大切にして、その子どもが安心できるように子どもの様子を見ながら接するようにしています。初めて来る子どもは、とても緊張していると思いますし、「キッズポートあやせ」や「キッズリビングあやせ」がどんな場所なのかわかっていないと思います。知らない大人や同い年の子どもがいて、不安だらけだと思います。わたしは友達のような存在になれるように子ども目線で考えるようにしています。ある子どもは、初めの頃は話しかけても小さな声でしか答えなかったのですが、今では饒舌で、メイクや服装、髪形などの話を積極的にするようになりました。わたしも友達のような存在になれたようで喜びを感じています。子どもが生き生きと過ごせること、子ども自身が目標を見つけて努力できればと日々頑張っています。

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大学生の頃に学習支援のアルバイトをして、算数が嫌いな子どもと関わることがありました。その子どもは、「黒子のバスケ」という漫画が大好きということが分かり、「黒子のバスケ」のイラストをたくさん描いたプリントを作ったり、登場人物の背番号や身長を足し算したり、掛け算したりしてだんだんと数学に興味を持つようになりました。そのときの子どもの変化、成長にわたし自身が喜びを感じ、子どもも自信がついていることに気づきました。この体験をきっかけに、将来の仕事について考えるようになりました。教育学部に所属し、音楽の教員を考えていましたが、黒板の前で多くの子どもを教えるよりも一人ひとりの子どもの目を見ながらちょっとした変化にも気づけ、寄り添えるように子どもの成長に関わりたいと思うようになりました。就活では、子どもというキーワードで探していました。キッズドアとはそのような就活の中で、出会い、縁あって入職となりました。1月からインターンとして現場に入り、そのため4月から入職しても思っていた通りの働き方ができています。

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キッズドアの仕事は多岐にわたり、子ども以外にもアルバイトやボランティアの方へのケアも重要性を感じます。その他、行政への対応や勤怠管理、見学者がいらっしゃた時のご案内やアルバイトの方に問題作成の依頼など、一日があっという間に過ぎていきます。そうした中、ボランティアの方々のサポートは大変心強く、スタッフのシフトを考えているときに、ご協力のお願いをすると、快諾していただけます。
現場では、予期せぬことや子ども同士の喧嘩もありますが、子どもから「あの子に会いに今日は来た」とか「新しい友達ができた」など嬉しい言葉を聞くことも多く、良いこともたくさんあります。
 
今は、仕事に慣れることでいっぱいいっぱいなところが正直な気持ちです。しばらくすると落ち着き始め、今関わっている仕事以外も見られることができれば、それぞれの事業所の良さを生かしながらキッズドアのレベルを上げられるのではと思います。AIなどテクノロジーを使った一般企業が教育関係に参入していますが、キッズドアならではの現場で子どもと直接かかわり、一人ひとりに合った成長のサポートができるように心掛けていきたいです。
 
子どもと一緒にいると元気をもらえます。自然と笑顔になれますし、反して不安そうな顔をしている子どもがいると助けたくなります。この気持ちはずっと前からあって、これからもこの気持ちを忘れず、子どもの可能性を広げ、子どもの友達のような存在になれるように努力を重ねていきます。

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M.A
東京都足立区の生活保護受給世帯、ひとり親家庭、就学援助世帯の子どもや不登校生を対象とした学習支援、学習会の運営
 
キッズドアスタッフ歴
6か月(2022年10月時点)
 
得意科目
音楽、英語
(大学時代は音楽を専門に勉強していました!)
 
最近のうれしかったエピソード
自分が考えたイベントを生徒が楽しんでくれたこと。「次のイベントまだ?」「イベントは毎週絶対来る!」と言ってくれる生徒が居て、力をもらっています。

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Achievements

長年続けてきた活動が、
確実に実を結んでいます。

  • 学習支援を届けた生徒

    2,048

    2023年度の実績

  • 開催した学習会

    5,653

    2023年度の実績

  • 支援を届けた子どもと親

    603,860

    2023年度 情報・物資等支援 延べ人数

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